ほんとうの留守番電話
丹下慎三郎(40)は、直木賞を目指す未だ独身の小説家。ある日、新しい留守番電話を買いにいく途中、怪しい老婆に出会う。老婆は「ほんとうの留守番電話」なる商品を売っていた。それを買った慎三郎は、早速部屋に設置するが、なんとその留守番電話には不思議な機能が備わっていたのだ。
泥棒が入れば犬の鳴き声を出して追い出し、寝坊すれば先方に「遅れる」と伝えてくれ、慎三郎の代わりに母親と会話までした。「ほんとうの留守番電話」とは「ほんとうに留守を守る電話」だったのである。そんな生活が続く中、ある日慎三郎は「生涯最高の作品」と自負する小説を書き上げた。
しかし、その原稿をファックスで送ろうとすると、なぜか留守番電話が送信してくれない。言い分を聞くと「つまらないから」だという。すると、留守番電話は代わりに自分が書いた原稿を送り始めたのだ…。その結果、送られた作品は直木賞を受賞してしまう。それからというもの、留守番電話が原稿を書き、慎三郎が電話の番をするようになった。
製作スタッフ
- 絵コンテ:飯島正勝
- 演出:飯島正勝
- キャラクター:細山正樹
- 作画監督:細山正樹
- 美術監督:阿部泰三郎
- 音響監督:大熊昭
- 効果:庄司雅弘
- 調整:大城久典
- 制作:東京ムービー
- 制作協力:東京キッズ
声の出演
- 慎三郎:納谷六朗
- 主婦A:近藤高子
- 老婆:堀絢子
- 泥棒:千葉一伸
- 主婦B:渡辺美佐
- 山本:大西健晴
- 女の声:岡村明美
- 母:達依久子
約束した参観日
5年前に妻を亡くしてから慎二は12歳の娘・栞(しおり)と二人暮らし。ある日、慎二は急な仕事でロスアンゼルスへ出張することが決まった。そのため、以前から約束していた「父親参観」へは行けなくなったことを栞に言う。栞は「大丈夫だ」と強がりを言うが、自分の部屋に入って一人になると声を殺して泣くのだった。参観日当日。「飛行機に乗り遅れそうだ」と焦った慎二は、空港へ向かう一台の車をヒッチハイクで捕まえる。車内の会話の最中、慎二は娘の参観日に行けなかったことを打ち明ける。すると「少しだけ小学校に寄りましょう。飛行機には絶対間に合うから」と運転手が慎二を誘う。
彼は慎二を乗せて栞の小学校へ向かう。やがて、学校に到着する。教室の前まで来た二人は、栞が父への感謝と励ましを書いた作文を読んでいるところへ出くわす。感動のあまり涙を流す慎二は、作文を最後まで聞いて教室をあとにした。栞は教室の窓から車に乗り込む慎二の姿を見つけると、「来てくれたんだ」と嬉しさのあまり涙を流す。慎二は、車の運転手に心から感謝し、名残惜しい気持ちで彼と別れた。空港のロビーに着くと、当然のことながら飛行機の搭乗時間は過ぎている。
すると、その時「飛行機の出発時間が遅れています」と場内アナウンスが…。それを聞いて、安心していた慎二の所へなんとさっきまで一緒にいたあの運転手が現れたのである。しかも、パイロットの制服を着て…。そして、運転手は一言「私はあなたの乗る飛行機の機長です」
製作スタッフ
- 絵コンテ:福島一三
- 演出:福島一三
- キャラクター:熊谷哲矢
- 作画監督:遠藤靖裕
- 美術監督:阿部幸次
- 音響監督:高橋秀雄
- 効果:松田昭彦
- 調整:佐藤千明
- 制作:日本アニメーション
- 制作協力:シナジージャパン、サテライト
声の出演
- 栞:水谷優子
- 慎二:田中秀幸
- 車の男:津田英三
- アナウンス:栗田ひづる
- カウンター女性:山崎智子
- 男の子:文月くん
いつかどこかでであった二人
大勢の人が行き交う東京の街中で、立花信也と佐藤理恵は出会った。2人はお互いの顔を見た瞬間、「以前どこかで会ったことがある」と思うのだが、いつどこで会ったのかがどうしても思い出せない。名前、経歴、肩書きなどを言い合っても一向に判明しなかった。
どうしても気になった二人は、それをはっきりさせようと考え、思い当たることを徹底的に探っていった。しかし、何を調べてみても真相は明らかにならず、何の手がかりもつかめないまま夜をむかえてしまう。食事をするためにレストランに入った二人は、ふと東京タワーを眺めた。
やがて、博多出身の立花と山形出身の理恵は修学旅行で初めて東京へ来た時の話で盛り上がりはじめる。その時、立花と理恵が、同じ日、同じ旅館に宿泊していたことが発覚。ついに二人はいつどこで出会ったいたかを思い出したのである。それは宿泊先の旅館でのこと…。トイレの個室に入った立花が鍵を閉め忘れ、同じ旅館に泊まっていた理恵がそのドアを開けてしまった時だったのだ。
製作スタッフ
- 絵コンテ:奥脇雅晴
- 演出:佐土原武之
- キャラクター:香西隆男
- 作画監督:平山智、相馬満
- 美術監督:宮前光春
- 音響監督:大熊昭
- 効果:庄司雅弘
- 調整:大城久典
- 制作:東京ムービー
- 制作協力:S・ジュニオ
声の出演
- 立花:速水奨
- 理恵:三石琴乃
- マリ:熊谷二―ナ
- サギ師:中原茂
- 横山警部:塚田正昭
全放送回別リンク一覧
全56回の全ての放送回ごとに、収録内容をまとめました。一部放送回にについては情報がありませんでしたが、それ以外は全ての内容をまとめてあります。是非ご覧ください。
#001~#010
- #001 平成11年10月14日放送分『謎のアルバイト』『三つの宝物』『乗り込んできた男』
- #002 平成11年10月21日放送分『動き出した大仏』『虎の好きな王様』『使えないライター』
- #003 平成11年10月28日放送分『天使の輪がみえる』『こわれた土偶』『見えない隣人』
- #004 平成11年11月4日放送分『最終面接』『あきすと少年』『ほんとうのゴミ箱』
- #005 平成11年11月11日放送分『時効成立』『消えた仏様』『彼氏の父親を愛してしまった私』
- #006 平成11年11月18日放送分『103便SOS』『妻への手紙』『使えない傘』
- #007 平成11年11月25日放送分『ほんとうの留守番電話』『約束した参観日』『いつかどこかでであった二人』
- #008 平成11年12月2日放送分『天国への階段』『開かずの扉』『天才ゴキブリ登場』
- #009 平成11年12月9日放送分『人類最後の男』『父ちゃんはべっぴんさん』『閉じ込められた三人』
- #010 平成11年12月16日放送分『月から見たかぐや姫』『誰もこない予約席』『無敗の弁護士』
#011~#020
- #011 平成12年1月13日放送分『余命半年』『三つの願い』『ぴったりのベルト』
- #012 平成12年1月20日放送分『300歳の王様』『結婚式の写真』『この中の誰かが死ぬ』
- #013 平成12年1月27日放送分『絶滅の島』『一番大きなリンゴ』『危険な贈り物』
- #014 平成12年2月3日放送分『秘密の館』『山の中の郵便受け』『殺し屋ですのよ』
- #015 平成12年2月10日放送分『みんなの願い』『逆転』『すすんでる帽子』
- #016 平成12年2月17日放送分『兵士の約束』『逃走の道』『離婚の前夜に…』
- #017 平成12年2月24日放送分『狙われたテレビ局』『奇跡のマジシャン』『正直なパソコン』
- #018 平成12年3月2日放送分『相続のゆくえ』『誘拐の罠』『母ちゃんの弁当箱』
- #019 平成12年3月9日放送分『帰ってきた侍』『悲しい完全犯罪』『終わらない水』
- #020 平成12年4月23日放送分『悲しい完全犯罪~完結版~』『約束した参観日ー最終章ー』『新・ぴったりのベルト』『消えた仏様 完結編』『無敗の弁護士 新バージョン』『母ちゃんの弁当箱~特別編~』
#021~#030
- #021 平成12年4月27日放送分『疑われた訪問者』『龍のいけにえ』『天国からのビデオレター』
- #022 平成12年5月11日放送分『最後の大仕事』『いるはずのない同級生』『しつけのパジャマ』
- #023 平成12年6月22日放送分『謎の通信販売』『うなぎのにおい』『最後のオリンピック』
- #024 平成12年6月29日放送分『奪われた宝くじ』『旅人と四人の小僧』『暗闇の悲劇』
- #025 平成12年7月6日放送分『がまん競べ』『季節はずれのクリスマス』『ついてるハンカチ』
- #026 平成12年7月13日放送分『消えた勇者』『赤い薔薇の秘密』『おくれるリモコン』
- #027 平成12年7月27日放送分『死者からのメッセージ』『値打ちのある猫』『出世食堂』
- #028 平成12年8月3日放送分『はやくなるサングラス』『静かな毒の死体』『真夏のお葬式』
- #029 平成12年9月7日放送分『老人と犬と少年』『”名奉行・文さん”人になった馬』『ひかる地図』
- #030 平成12年9月21日放送分『ふえるほうき』『姿なき放火犯』『ちいさな肩たたき健』
#031~#040
- #031 平成12年10月11日放送分『かえすマスク』『結婚したい女』『母親さがし』
- #032 平成12年10月19日放送分『なくなるファンレター』『ロープの疑惑』『少女の願い 私を殺して』
- #033 平成12年11月2日放送分『大金の誘惑』『一束の稲』『お父さんの靴』
- #034 平成12年11月16日放送分『おちるワイン』『鈴森なんでも相談所』『鬼より恐いもの』『呪いの銃弾』
- #035 平成12年11月23日放送分『私になりたい女』『正直太鼓』『幸せの留守番電話』
- #036 平成12年11月30日放送分『集めるまんじゅう』『寒がりな死体』『母ちゃんの屋台』
- #037 平成12年12月7日放送分『意外な隠し場所』『大江戸団子』『家事三級』
- #038 平成12年12月14日放送分『殺意を生む騒音』『鈴森なんでも相談所』『最後の年賀状』『囮のマンホール』
- #039 平成13年1月11日放送分『ミイラ殺人事件』『しあわせホテル』『かくワラ人形』
- #040 平成13年1月18日放送分『生み出すニワトリ』『鈴森なんでも相談所・人捜しの方法』『江戸で一番口の軽い男』
#041~#050
- #041 平成13年1月25日放送分『女医の罪』『あこがれのカーテン』『恩返しの銭湯』
- #042 平成13年2月1日放送分『温泉旅館殺人事件』『ネズミの婿さがし』『三面記事太郎・ドライヤーで強盗撃退』『最後のリクエスト』
- #043 平成13年2月8日放送分『水鉄砲殺人事件』『へんてこ博物館~幸せの毒薬~』『鈴森なんでも相談所~外灯~』『出題タクシー』
- #044 平成13年2月15日放送分『手錠の謎』『思い出質屋』『三面記事太郎~空っぽの落し物、連続で交番に!~』『もどるパラシュート』
- #045 平成13年2月22日放送分『理由のない凶器』『鈴森なんでも相談所~正直者の出世法~』『温泉騒動』『愛するむすこへ』
- #046 平成13年3月1日放送分『寝台特急殺人事件』『三面記事太郎 バイクの後ろに乗る幽霊』『天狗の約束』『呪いのバイオリン』
- #047 平成13年3月8日放送分『異常な上司』『当たる虫眼鏡』『なんでも博物館~檻に入った木彫りのネズミ~』『箱入り娘』
- #048 平成13年5月24日放送分『依頼していない殺人』『鈴森なんでも相談所~万引きされる靴屋~』『見張りの法被』『なんでも代行業』
- #049 平成13年5月31日放送分『笑わない子供』『三面記事太郎~ストーカー女vsチカン男~』『大地を揺らす騎士』『ぼくたちの卒業式』
- #050 平成13年6月14日放送分『はやくなるサングラス』『謎の通信販売』『正直なパソコン』『戻るパラシュート』『ぴったりのベルト』
#051~#056
- #051 平成13年7月5日放送分『スカイダイビング殺人事件』『鈴森なんでも相談所~大学教授の悩み~』『大出世運動会』『節約するおにぎり』
- #052 平成13年7月26日放送分『水難の相』『ニッポン人の川柳~エレベーターで一句~』『裁きの天秤』『三面記事太郎~漬物の缶詰、一等商品はダイヤモンド~』『真夏のお葬式・ディレクターズカット版』
- #053 平成13年8月16日放送分『流血鬼』『十万本の矢』『作戦ネーム電柱』『距離をつめる男』『私が好きになった人は必ず不幸に…』『三面記事太郎~仙台までただ乗りした有名人~』『当たりつき切符』【夏休み冒険アニメスペシャル】
- #054 平成13年8月30日放送分『究極の密輸』『美人のシャワー』『母が残したアルバム』
- #055 平成13年9月6日放送分『不思議な病気』『兄弟の自転車』『ドケチくらべ』『空から降ってきた男』『醜い美人』
- #056 平成13年9月13日放送分『謎の天才腹話術師』『操られたモーターボート』『長い箸』『厳しい出席簿』※最終回
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