月から見たかぐや姫
誰もが知っている有名な「かぐや姫」の物語。しかし、それはあくまで地球の側から見たお話。実は月から見た、本当の「かぐや姫」のお話があるのだ。その昔、月の世界に類希な美貌を武器にして次々と男達をたぶらかし、世間を騒がせた悪女がいた。捕らえられ裁判にかけられた女は「地球にて竹の中禁固10年の刑」を言い渡される。地球に送られ、赤ん坊の姿に戻された上で竹の中に閉じこめられた女が、悔しい思いで隠し持っていた、以前贈られた宝石を取り出すと、その輝きは竹の外まで届き、ちょうど竹取に来ていたお爺さんの目に留まる。
こうして地球での「かぐや姫」の物語が始まるのだった…。それから数年、月の世界の監視官が久しぶりに地球の様子を見てみると、何と、あの悪女が性懲りもなく、男達に無理難題をふっかけているのが見える。かぐや姫はわがまま放題していると、ある日枕もとに監視官が立ち、月の世界に戻ってくるように言う。もう月の世界に戻りたくないとごねるかぐや姫の言葉に、地球上の人々はかぐや姫を守ろうと総力を挙げて館を防御する。
が、月の人々がやってきたときに辺りが光につつまれ、防御していた人々はまったく動くことができなくなってしまった。そして、かぐや姫はあえなく月に連れ戻され、牢屋に入れられてしまうのだった。同じ頃、月で一番の暴れん坊がつかまって判決を受けた。その判決は「地球にて桃の中3年の刑」この暴れん坊、地球では「桃太郎」と言われたことはいうまでもない。
製作スタッフ
- 絵コンテ:古川政美
- 演出:古川政美
- キャラクター:さくましげこ
- 作画監督:佐久間信計
- 美術監督:工藤剛一
- 音響監督:高橋秀雄
- 効果:松田昭彦
- 調整:佐藤千明
- 制作:日本アニメーション
- 制作協力:シナジージャパン、サテライト
声の出演
- かぐや姫:冬馬由美
- 裁判長:小山武宏
- 監視官:磯部弘
- おじいさん:青野武
- おばあさん:京田尚子
- ナレーション:麦人
- 桃太郎:松本大
- 月の男A:石川大介
- 月の男B:村上陽
誰もこない予約席
今夜はクリスマス・イブ。この海に臨んだ景色のよいレストランも、当然予約で満席。予約をせずに訪れた客はしばらく待たされるのだが、なぜか満席のはずの店内に1つだけ空いたテーブルがある。しかもその席は窓際の最高の席だった。クリスマス・イブにやってきた若いカップルが店員に尋ねてみると、予約席だという答えが返ってくる。その若いカップルは別の空いた席に案内され素晴らしい食事を楽しむが、遅くなっても例の予約席に客が来る気配はない。クリスマス・イブなのに、しかも最高の席なのに、何故予約した客はこないのだろうか? 2人が不思議そうに空いたテーブルを眺めていると、店のマネージャーがやってきて、この「誰もこない予約席に」まつわるある話を語り始めるのだった。
…昔、ある2人のつつましいカップルがクリスマス・イブにその席で結婚を約束した。そして、これから毎年、そのレストランのその席でクリスマス・イブを過ごそうと約束する。しかし、数年後、手紙とお金が届く。その手紙は「レストランのいつもの席を予約すること」と「妻が亡くなった」ことを知らせるものだった。思い出を大切にしたい夫は妻が亡くなった後にも、同じ席を予約するお金と手紙がそれから毎年届くようになった。その後、手紙も届かなくなったが、レストランではその2人のことを大切に想い、窓際のその席を予約席として毎年空けておくのだった…。
その話に感動した2人の若いカプルは、結婚を約束する。まるで昔その席で結婚を約束したあの2人のように。結婚の約束をとりつけた男はなぜかレストランの支配人にブイサイン。そう、実はこの一連のロマンチックな設定はこのレストランの準備したデートコースだったのだ。ただし、あのロマンティックな昔の話はこのレストランの支配人自身の本当の話なのだが…。
製作スタッフ
- 絵コンテ:三浦辰夫
- 演出:三浦辰夫
- キャラクター:三浦辰夫
- 作画監督:三浦辰夫
- 美術監督:柴田千佳子
- 音響監督:高橋秀雄
- 効果:松田昭彦
- 調整:佐藤千明
- 制作:日本アニメーション
- 制作協力:サテライト
声の出演
- マネージャー:佐藤正治
- ナレーション:西村知道
- オーナー:島香裕
- マサト:稲田徹
- ユカ:天神有海
- 葉子:甲斐田ゆき
- 健太郎:石塚堅
- 老紳士:小形満
- 女:日野由利香
- 店員A:竹本英史
無敗の弁護士
舞台は100年ほど前のイギリス。ある街に裁判でただの一度も負けたことのない、つまりどんな事件でも無罪にしてしまう「無敗の弁護士」が登場し、人々の話題を集めていた。一方、弁護士のほかにもう一人世間を騒がせている男がいた。狙った獲物は必ず盗み出し、300件あまりの窃盗容疑を受けながら、いまだ逮捕されない天才的な大泥棒だ。巷ではこの泥棒が逮捕され、無敗の弁護士が弁護をしたらどうなるだろうかという変な期待まで起きはじめていた。
そんなある日、ついに例の大泥棒が現行犯で逮捕される。そして「無敗の弁護士」に弁護が依頼されたのだ。もう町中どこに行っても、この話題で持ちきり! そして裁判の日を迎える。法廷に現れた弁護士は自信満々の様子だった。弁護士は「罪を犯したのは右手であり、被告人本人ではない。罪は右手が償うのが本当の刑罰ではないか」と主張する。裁判官はこの主張を受け入れ、右手に懲役を言い渡す。ただし、右手だけで服役するわけにもいかないから、仕方ないが本人も一緒に刑務所に入るようにと注意する。
すると、なんと大泥棒は右手をキュルキュルとはずし、机の上に置いた。泥棒は義手だったのだ。唖然とする裁判官。騒然とする裁判所を悠々と去っていこうとする大泥棒と弁護士。弁護士は勝利を祝って、右手を差し出す。ふと気の抜けた泥棒はつい右手を差し出してしまう。さっき義手としてはずしたはずの右手を…。大泥棒は最後の最後でドジを踏んでしまったのだった。
製作スタッフ
- 絵コンテ:境南寿三郎
- 演出:境南寿三郎
- キャラクター:平山智
- 作画監督:平山智
- 美術監督:宮前光春
- 音響監督:大熊昭
- 効果:庄司雅弘
- 調整:大城久典
- 制作:東京ムービー
声の出演
- ナレーション:小川真司
- 弁護士:柴田秀勝
- 裁判長:家弓家正
- 検事①:大友龍三郎
- 検事②:中嶋聡彦
- 検事③:中博史
- 助手:田原アルノ
- 街人①:中田雅之
- 街人②:花田光
- 街人③:柳沢栄治
- 大泥棒:宝亀克寿
全放送回別リンク一覧
全56回の全ての放送回ごとに、収録内容をまとめました。一部放送回にについては情報がありませんでしたが、それ以外は全ての内容をまとめてあります。是非ご覧ください。
#001~#010
- #001 平成11年10月14日放送分『謎のアルバイト』『三つの宝物』『乗り込んできた男』
- #002 平成11年10月21日放送分『動き出した大仏』『虎の好きな王様』『使えないライター』
- #003 平成11年10月28日放送分『天使の輪がみえる』『こわれた土偶』『見えない隣人』
- #004 平成11年11月4日放送分『最終面接』『あきすと少年』『ほんとうのゴミ箱』
- #005 平成11年11月11日放送分『時効成立』『消えた仏様』『彼氏の父親を愛してしまった私』
- #006 平成11年11月18日放送分『103便SOS』『妻への手紙』『使えない傘』
- #007 平成11年11月25日放送分『ほんとうの留守番電話』『約束した参観日』『いつかどこかでであった二人』
- #008 平成11年12月2日放送分『天国への階段』『開かずの扉』『天才ゴキブリ登場』
- #009 平成11年12月9日放送分『人類最後の男』『父ちゃんはべっぴんさん』『閉じ込められた三人』
- #010 平成11年12月16日放送分『月から見たかぐや姫』『誰もこない予約席』『無敗の弁護士』
#011~#020
- #011 平成12年1月13日放送分『余命半年』『三つの願い』『ぴったりのベルト』
- #012 平成12年1月20日放送分『300歳の王様』『結婚式の写真』『この中の誰かが死ぬ』
- #013 平成12年1月27日放送分『絶滅の島』『一番大きなリンゴ』『危険な贈り物』
- #014 平成12年2月3日放送分『秘密の館』『山の中の郵便受け』『殺し屋ですのよ』
- #015 平成12年2月10日放送分『みんなの願い』『逆転』『すすんでる帽子』
- #016 平成12年2月17日放送分『兵士の約束』『逃走の道』『離婚の前夜に…』
- #017 平成12年2月24日放送分『狙われたテレビ局』『奇跡のマジシャン』『正直なパソコン』
- #018 平成12年3月2日放送分『相続のゆくえ』『誘拐の罠』『母ちゃんの弁当箱』
- #019 平成12年3月9日放送分『帰ってきた侍』『悲しい完全犯罪』『終わらない水』
- #020 平成12年4月23日放送分『悲しい完全犯罪~完結版~』『約束した参観日ー最終章ー』『新・ぴったりのベルト』『消えた仏様 完結編』『無敗の弁護士 新バージョン』『母ちゃんの弁当箱~特別編~』
#021~#030
- #021 平成12年4月27日放送分『疑われた訪問者』『龍のいけにえ』『天国からのビデオレター』
- #022 平成12年5月11日放送分『最後の大仕事』『いるはずのない同級生』『しつけのパジャマ』
- #023 平成12年6月22日放送分『謎の通信販売』『うなぎのにおい』『最後のオリンピック』
- #024 平成12年6月29日放送分『奪われた宝くじ』『旅人と四人の小僧』『暗闇の悲劇』
- #025 平成12年7月6日放送分『がまん競べ』『季節はずれのクリスマス』『ついてるハンカチ』
- #026 平成12年7月13日放送分『消えた勇者』『赤い薔薇の秘密』『おくれるリモコン』
- #027 平成12年7月27日放送分『死者からのメッセージ』『値打ちのある猫』『出世食堂』
- #028 平成12年8月3日放送分『はやくなるサングラス』『静かな毒の死体』『真夏のお葬式』
- #029 平成12年9月7日放送分『老人と犬と少年』『”名奉行・文さん”人になった馬』『ひかる地図』
- #030 平成12年9月21日放送分『ふえるほうき』『姿なき放火犯』『ちいさな肩たたき健』
#031~#040
- #031 平成12年10月11日放送分『かえすマスク』『結婚したい女』『母親さがし』
- #032 平成12年10月19日放送分『なくなるファンレター』『ロープの疑惑』『少女の願い 私を殺して』
- #033 平成12年11月2日放送分『大金の誘惑』『一束の稲』『お父さんの靴』
- #034 平成12年11月16日放送分『おちるワイン』『鈴森なんでも相談所』『鬼より恐いもの』『呪いの銃弾』
- #035 平成12年11月23日放送分『私になりたい女』『正直太鼓』『幸せの留守番電話』
- #036 平成12年11月30日放送分『集めるまんじゅう』『寒がりな死体』『母ちゃんの屋台』
- #037 平成12年12月7日放送分『意外な隠し場所』『大江戸団子』『家事三級』
- #038 平成12年12月14日放送分『殺意を生む騒音』『鈴森なんでも相談所』『最後の年賀状』『囮のマンホール』
- #039 平成13年1月11日放送分『ミイラ殺人事件』『しあわせホテル』『かくワラ人形』
- #040 平成13年1月18日放送分『生み出すニワトリ』『鈴森なんでも相談所・人捜しの方法』『江戸で一番口の軽い男』
#041~#050
- #041 平成13年1月25日放送分『女医の罪』『あこがれのカーテン』『恩返しの銭湯』
- #042 平成13年2月1日放送分『温泉旅館殺人事件』『ネズミの婿さがし』『三面記事太郎・ドライヤーで強盗撃退』『最後のリクエスト』
- #043 平成13年2月8日放送分『水鉄砲殺人事件』『へんてこ博物館~幸せの毒薬~』『鈴森なんでも相談所~外灯~』『出題タクシー』
- #044 平成13年2月15日放送分『手錠の謎』『思い出質屋』『三面記事太郎~空っぽの落し物、連続で交番に!~』『もどるパラシュート』
- #045 平成13年2月22日放送分『理由のない凶器』『鈴森なんでも相談所~正直者の出世法~』『温泉騒動』『愛するむすこへ』
- #046 平成13年3月1日放送分『寝台特急殺人事件』『三面記事太郎 バイクの後ろに乗る幽霊』『天狗の約束』『呪いのバイオリン』
- #047 平成13年3月8日放送分『異常な上司』『当たる虫眼鏡』『なんでも博物館~檻に入った木彫りのネズミ~』『箱入り娘』
- #048 平成13年5月24日放送分『依頼していない殺人』『鈴森なんでも相談所~万引きされる靴屋~』『見張りの法被』『なんでも代行業』
- #049 平成13年5月31日放送分『笑わない子供』『三面記事太郎~ストーカー女vsチカン男~』『大地を揺らす騎士』『ぼくたちの卒業式』
- #050 平成13年6月14日放送分『はやくなるサングラス』『謎の通信販売』『正直なパソコン』『戻るパラシュート』『ぴったりのベルト』
#051~#056
- #051 平成13年7月5日放送分『スカイダイビング殺人事件』『鈴森なんでも相談所~大学教授の悩み~』『大出世運動会』『節約するおにぎり』
- #052 平成13年7月26日放送分『水難の相』『ニッポン人の川柳~エレベーターで一句~』『裁きの天秤』『三面記事太郎~漬物の缶詰、一等商品はダイヤモンド~』『真夏のお葬式・ディレクターズカット版』
- #053 平成13年8月16日放送分『流血鬼』『十万本の矢』『作戦ネーム電柱』『距離をつめる男』『私が好きになった人は必ず不幸に…』『三面記事太郎~仙台までただ乗りした有名人~』『当たりつき切符』【夏休み冒険アニメスペシャル】
- #054 平成13年8月30日放送分『究極の密輸』『美人のシャワー』『母が残したアルバム』
- #055 平成13年9月6日放送分『不思議な病気』『兄弟の自転車』『ドケチくらべ』『空から降ってきた男』『醜い美人』
- #056 平成13年9月13日放送分『謎の天才腹話術師』『操られたモーターボート』『長い箸』『厳しい出席簿』※最終回
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