【ドラマ・アニメ】週刊ストーリーランド短編作品 #010 平成11年12月16日放送分『月から見たかぐや姫』『誰もこない予約席』『無敗の弁護士』

週刊ストーリーランド_放送回別解説_010 ドラマ、アニメ紹介
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月から見たかぐや姫

誰もが知っている有名な「かぐや姫」の物語。しかし、それはあくまで地球の側から見たお話。実は月から見た、本当の「かぐや姫」のお話があるのだ。その昔、月の世界に類希な美貌を武器にして次々と男達をたぶらかし、世間を騒がせた悪女がいた。捕らえられ裁判にかけられた女は「地球にて竹の中禁固10年の刑」を言い渡される。地球に送られ、赤ん坊の姿に戻された上で竹の中に閉じこめられた女が、悔しい思いで隠し持っていた、以前贈られた宝石を取り出すと、その輝きは竹の外まで届き、ちょうど竹取に来ていたお爺さんの目に留まる。

こうして地球での「かぐや姫」の物語が始まるのだった…。それから数年、月の世界の監視官が久しぶりに地球の様子を見てみると、何と、あの悪女が性懲りもなく、男達に無理難題をふっかけているのが見える。かぐや姫はわがまま放題していると、ある日枕もとに監視官が立ち、月の世界に戻ってくるように言う。もう月の世界に戻りたくないとごねるかぐや姫の言葉に、地球上の人々はかぐや姫を守ろうと総力を挙げて館を防御する。

が、月の人々がやってきたときに辺りが光につつまれ、防御していた人々はまったく動くことができなくなってしまった。そして、かぐや姫はあえなく月に連れ戻され、牢屋に入れられてしまうのだった。同じ頃、月で一番の暴れん坊がつかまって判決を受けた。その判決は「地球にて桃の中3年の刑」この暴れん坊、地球では「桃太郎」と言われたことはいうまでもない。

製作スタッフ

  • 絵コンテ:古川政美
  • 演出:古川政美
  • キャラクター:さくましげこ
  • 作画監督:佐久間信計
  • 美術監督:工藤剛一
  • 音響監督:高橋秀雄
  • 効果:松田昭彦
  • 調整:佐藤千明
  • 制作:日本アニメーション
  • 制作協力:シナジージャパン、サテライト

声の出演

  • かぐや姫:冬馬由美
  • 裁判長:小山武宏
  • 監視官:磯部弘
  • おじいさん:青野武
  • おばあさん:京田尚子
  • ナレーション:麦人
  • 桃太郎:松本大
  • 月の男A:石川大介
  • 月の男B:村上陽

誰もこない予約席

今夜はクリスマス・イブ。この海に臨んだ景色のよいレストランも、当然予約で満席。予約をせずに訪れた客はしばらく待たされるのだが、なぜか満席のはずの店内に1つだけ空いたテーブルがある。しかもその席は窓際の最高の席だった。クリスマス・イブにやってきた若いカップルが店員に尋ねてみると、予約席だという答えが返ってくる。その若いカップルは別の空いた席に案内され素晴らしい食事を楽しむが、遅くなっても例の予約席に客が来る気配はない。クリスマス・イブなのに、しかも最高の席なのに、何故予約した客はこないのだろうか? 2人が不思議そうに空いたテーブルを眺めていると、店のマネージャーがやってきて、この「誰もこない予約席に」まつわるある話を語り始めるのだった。

…昔、ある2人のつつましいカップルがクリスマス・イブにその席で結婚を約束した。そして、これから毎年、そのレストランのその席でクリスマス・イブを過ごそうと約束する。しかし、数年後、手紙とお金が届く。その手紙は「レストランのいつもの席を予約すること」と「妻が亡くなった」ことを知らせるものだった。思い出を大切にしたい夫は妻が亡くなった後にも、同じ席を予約するお金と手紙がそれから毎年届くようになった。その後、手紙も届かなくなったが、レストランではその2人のことを大切に想い、窓際のその席を予約席として毎年空けておくのだった…。

その話に感動した2人の若いカプルは、結婚を約束する。まるで昔その席で結婚を約束したあの2人のように。結婚の約束をとりつけた男はなぜかレストランの支配人にブイサイン。そう、実はこの一連のロマンチックな設定はこのレストランの準備したデートコースだったのだ。ただし、あのロマンティックな昔の話はこのレストランの支配人自身の本当の話なのだが…。

製作スタッフ

  • 絵コンテ:三浦辰夫
  • 演出:三浦辰夫
  • キャラクター:三浦辰夫
  • 作画監督:三浦辰夫
  • 美術監督:柴田千佳子
  • 音響監督:高橋秀雄
  • 効果:松田昭彦
  • 調整:佐藤千明
  • 制作:日本アニメーション
  • 制作協力:サテライト

声の出演

  • マネージャー:佐藤正治
  • ナレーション:西村知道
  • オーナー:島香裕
  • マサト:稲田徹
  • ユカ:天神有海
  • 葉子:甲斐田ゆき
  • 健太郎:石塚堅
  • 老紳士:小形満
  • 女:日野由利香
  • 店員A:竹本英史

無敗の弁護士

舞台は100年ほど前のイギリス。ある街に裁判でただの一度も負けたことのない、つまりどんな事件でも無罪にしてしまう「無敗の弁護士」が登場し、人々の話題を集めていた。一方、弁護士のほかにもう一人世間を騒がせている男がいた。狙った獲物は必ず盗み出し、300件あまりの窃盗容疑を受けながら、いまだ逮捕されない天才的な大泥棒だ。巷ではこの泥棒が逮捕され、無敗の弁護士が弁護をしたらどうなるだろうかという変な期待まで起きはじめていた。

そんなある日、ついに例の大泥棒が現行犯で逮捕される。そして「無敗の弁護士」に弁護が依頼されたのだ。もう町中どこに行っても、この話題で持ちきり! そして裁判の日を迎える。法廷に現れた弁護士は自信満々の様子だった。弁護士は「罪を犯したのは右手であり、被告人本人ではない。罪は右手が償うのが本当の刑罰ではないか」と主張する。裁判官はこの主張を受け入れ、右手に懲役を言い渡す。ただし、右手だけで服役するわけにもいかないから、仕方ないが本人も一緒に刑務所に入るようにと注意する。

すると、なんと大泥棒は右手をキュルキュルとはずし、机の上に置いた。泥棒は義手だったのだ。唖然とする裁判官。騒然とする裁判所を悠々と去っていこうとする大泥棒と弁護士。弁護士は勝利を祝って、右手を差し出す。ふと気の抜けた泥棒はつい右手を差し出してしまう。さっき義手としてはずしたはずの右手を…。大泥棒は最後の最後でドジを踏んでしまったのだった。

製作スタッフ

  • 絵コンテ:境南寿三郎
  • 演出:境南寿三郎
  • キャラクター:平山智
  • 作画監督:平山智
  • 美術監督:宮前光春
  • 音響監督:大熊昭
  • 効果:庄司雅弘
  • 調整:大城久典
  • 制作:東京ムービー

声の出演

  • ナレーション:小川真司
  • 弁護士:柴田秀勝
  • 裁判長:家弓家正
  • 検事①:大友龍三郎
  • 検事②:中嶋聡彦
  • 検事③:中博史
  • 助手:田原アルノ
  • 街人①:中田雅之
  • 街人②:花田光
  • 街人③:柳沢栄治
  • 大泥棒:宝亀克寿

全放送回別リンク一覧

全56回の全ての放送回ごとに、収録内容をまとめました。一部放送回にについては情報がありませんでしたが、それ以外は全ての内容をまとめてあります。是非ご覧ください。

#001~#010

#011~#020

#021~#030

#031~#040

#041~#050

#051~#056

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