本屋大賞翻訳部門受賞作家ローラン・ビネの最新作『遠近法』が本日6月29日に発売されました

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ローラン・ビネ氏とは

ローラン・ビネ氏は、『HHhH――プラハ、1942年』で本屋大賞翻訳部門を受賞し、日本でもその名が広く知られるようになりました。他にも、バルト、フーコー、エーコなどの実在の哲学者が登場する『言語の七番目の機能』や、インカ帝国がスペインを征服するという逆の歴史を描いた『文明交錯』など、刺激的で魅力的な作品を次々と発表し、世界の読書家たちを魅了しています。

最新作『遠近法』の舞台と内容

今回の最新作『遠近法』の舞台は16世紀のイタリア・フィレンツェです。ルネサンス真っ只中の華やかな都市で発生した、実在の画家ヤコポ・ダ・ポントルモの殺人事件を描く歴史ミステリとなっています。

遠近法 書籍カバー

物語は、サン・ロレンツォ聖堂のフレスコ画を描き続けていたマニエリスムの画家ポントルモが殺害されるところから始まります。彼のアトリエには、フィレンツェ公コジモ・デ・メディチの長女マリアの顔をしたヴィーナスとキューピッドの猥褻な絵が残されていました。コジモは信頼を置く画家で建築家、美術史家のヴァザーリに事件の解明を依頼します。ヴァザーリは、ローマでサン・ピエトロ大聖堂の建設に携わるミケランジェロに書状を送り、助言を求めます。当時のヨーロッパを舞台に繰り広げられる陰謀劇や恋愛劇が、登場人物たちの176通の書簡を通して語られ、捜査され、そして解明されていく、スリリングな展開が特徴です。

『遠近法』の最大の特徴は、この176通の手紙のみで作品が構成された書簡体ミステリであることです。実在の歴史上の人物たちの間で交わされる手紙から、事件の概要、推移、そして真相が浮かび上がってくる様子は、毎回語りに趣向を凝らすローラン・ビネ氏ならではの傑作と言えるでしょう。

書誌情報

遠近法 書籍情報

  • タイトル: 遠近法(えんきんほう)

  • 著者: ローラン・ビネ

  • 翻訳: 高橋啓

  • 判型: 四六判上製

  • ページ数: 290ページ

  • 初版: 2026年6月26日

  • ISBN: 978-4-488-01695-1

  • Cコード: C0097

  • 装画: ブロンズィーノ「マリア・デ・メディチの肖像」ウフィツィ美術館蔵他

  • 装幀: 柳川貴代

著訳者プロフィール

ローラン・ビネ(Laurent Binet)
1972年フランス、パリ生まれ。パリ大学で現代文学を修め、兵役でフランス語教師としてスロヴァキアに赴任しました。その後、パリ第三大学、第八大学で教鞭を執っています。『HHhH──プラハ、1942年』でゴンクール賞最優秀新人賞とリーヴル・ド・ポッシュ読者大賞を受賞(日本では本屋大賞・翻訳小説部門第1位、Twitter文学賞・海外編第1位)。『言語の七番目の機能』でアンテラリエ賞とFnac小説大賞、『文明交錯』ではアカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞するなど、現代フランス文学界を牽引する存在です。

高橋啓(たかはし・けい)
1953年北海道生まれの翻訳家です。早稲田大学文学部を卒業されています。訳書にL・ビネ『HHhH──プラハ、1942年』『言語の七番目の機能』、O・ゲーズ『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』、E・ルイ『エディに別れを告げて』、J・ルーボー『麗しのオルタンス』、P・フルネル『編集者とタブレット』、P・キニャール『アマリアの別荘』、T・ガルシア『7』などがあります。

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