大賞作品『物語の生まれる場所』について

大賞に選ばれた浜矢スバル氏の短編小説『物語の生まれる場所』は、岩手県遠野市を舞台にした作品です。遠野市は、日本古来の民間伝承や妖怪譚が伝わる「物語の生まれる場所」として知られています。
選評では、不思議で神秘的な出来事を強く主張せず、静かに日常に溶け込ませている点に、日本ならではの奥ゆかしさと美意識が感じられると評価されました。また、会話の運び、比喩表現、情景描写の丁寧な構築により、遠野の空気感が伝わり、まるで一本の映画を観終えたかのような豊かな読後感が残るとされています。土地に根ざした信仰や記憶を物語の根幹に据えながら、「老い」「祈り」「継承」といった普遍的なテーマを、一人の老婆とその周囲を通して繊細に描き出した点も高く評価されました。
あらすじ
遠野市の老人ホームで、入居者のハナさんが「神様を持ってきて欲しい」と懇願します。ハナさんと近所付き合いのある職員の紬が、ハナさんの家の祭壇から神様の木像を持ってくると、その木像は施設内で信仰の対象となります。ある月夜の夜勤の際、紬は神様の木像とハナさんの最後の対話を耳にするという物語です。
大賞作品を含む最終ノミネート作品の全文は、ブックショート公式サイトで掲載されています。
大賞作品発表URL:https://bookshorts.jp/2025winner
受賞者プロフィール
浜矢スバル氏は、これまでに「北の文学」優秀賞・入選(岩手日報社)、「さきがけ文学賞」受賞(秋田魁新報社)、「岩手県馬事文化賞」受賞(岩手県競馬組合)、「佐々木喜善賞 小説部門」受賞(遠野市)など、数々の文学賞を受賞されています。また、小説『ヘビ、ハチ、ムカデは秘宝を隠す』の出版(カドカワ)の経歴もあります。
第12回ブックショートアワード 最終ノミネート作品
大賞作品以外にも、以下の6作品が最終ノミネートされました(作品名50音順)。
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「子抱き富士」 森水 陽一郎
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「11月3日、ラジオゾンデの追跡」 梅田 夏樹
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「ナハトムジーク」 志賀 廣弥
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「狭間で」 脚本 太郎
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「母と旅と」 星宮 ななえ
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「まばゆい」 下田 悠子
最終ノミネート作品の詳細はこちらで確認できます。
最終ノミネート作品発表URL:https://bookshorts.jp/2025final/
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2026 概要

SSFF & ASIA 2026は以下の日程と会場で開催されます。
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開催期間:
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5月25日(月)オープニングセレモニー
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5月26日(火)~6月9日(火)東京会場
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6月10日(水)アワードセレモニー
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オンライン会場は 5月25日(月)~6月30日(火)(期間により配信プログラムが異なります。)
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上映会場:
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MoN Takanawa: The Museum of Narratives (Box1000、Tatami、パークテラス)
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赤坂インターシティコンファレンス
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ユーロライブ
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WITH HARAJUKU HALL
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LIFORK HARAJUKUほか
(会場により、期間、プログラムが異なります。)
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チケット料金:
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【前売り】一般 1,500円、大学生 /U29 /シニア/ 障がい者割引 1,200円、小学生・中学生・高校生 1,000円、小学生未満 無料
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【当日券】一般 1,800円、大学生 /U29/シニア/ 障がい者割引 1,500円、小学生・中学生・高校生 1,300円、小学生未満 無料
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【パスポート】一般 7,000円、学生 /シニア/ 障がい者割引 5,500円
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【オンライン会場】2,500円(日本国内)/ 15米ドル(日本国外)
(オンライン会場のパスポートは5月25日から販売開始です。)
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お問い合わせ先:info@shortshorts.org
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オフィシャルサイト:https://www.shortshorts.org/2026
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主催:ショートショート実行委員会 / ショートショート アジア実行委員会



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