坂本龍一氏の英語版自伝『Music Sets You Free』、2026年9月刊行へ
世界的音楽家である坂本龍一氏の自伝『音楽は自由にする』と、その最晩年を記録した『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』の二冊が、一冊にまとめられた英語版『Music Sets You Free』として2026年9月に出版されることが決定しました。
命尽きる瞬間まで新たな曲の創作を望んだ坂本龍一氏の最後の言葉は、海外の多くのファンが待ち望んでいた英語版として、翻訳家サム・ベット氏の手によってハーパー・コリンズから刊行されます。US版はHarperViaから、UK版はWilliam Collinsから、それぞれ2026年9月22日に発売される予定です。

坂本龍一氏の半生と最後の言葉が世界へ
『Music Sets You Free』は、坂本龍一氏の半生を綴った『音楽は自由にする』と、2023年3月28日に71歳で逝去されるまでの後半生を記録した『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』を統合したものです。創作秘話や日々の出来事、闘病中のこと、そして坂本龍一氏の最期まで、音楽と共に生きた氏の言葉が世界へと広がるでしょう。
『音楽は自由にする』について
『音楽は自由にする』は、坂本龍一氏が自らの音楽への想いを克明に語った初の本格的自伝です。伝説的な編集者であった父の記憶、高校時代の学生運動、YMOでの活動、映画『ラストエンペラー』での苦悩と栄光、同時多発テロの衝撃など、57歳までの坂本龍一氏の人生が振り返られています。

書籍の詳細は以下のリンクからご確認いただけます。
https://www.shinchosha.co.jp/book/129122/
『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』について
『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』は、創作活動や社会運動を支える哲学、国境を越えた多彩な活動、家族への想い、がんと共に生きること、そして自身が去ったあとの世界についてなどが綴られています。自身の最晩年までの足跡を未来に遺したいという思いから、口述筆記で紡がれた坂本龍一氏の言葉が詰まった一冊です。巻末には、口述筆記の聞き手を務めた盟友・鈴木正文氏による書き下ろし原稿が収録されています。

書籍の詳細は以下のリンクからご確認いただけます。
https://www.shinchosha.co.jp/book/410603/
翻訳者・サム・ベット氏の紹介
今回の英語版の翻訳を手がけるのは、日本文学翻訳家のサム・ベット氏です。1986年生まれの同氏は、マサチューセッツ大学アマースト校を日本文学と英米文学の優秀賞を授与され卒業されています。2015年には第2回JLPP翻訳コンクールで最優秀賞を受賞。これまでに太宰治氏や三島由紀夫氏の作品、川上未映子氏の『夏物語』などを翻訳しており、2025年には王谷晶氏の『ババヤガの夜』(英訳The Night of Baba Yaga)が英国推理作家協会賞(ダガー賞)を受賞し話題となりました。令和7年度文化庁長官特別表彰も受章しています。
坂本龍一氏の軌跡
坂本龍一氏は1952年1月17日に東京で生まれ、東京藝術大学大学院修士課程を修了されました。1978年に『千のナイフ』でソロデビューし、同年、YMOの結成に参加。1983年のYMO散開後も、『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』『12』といった革新的なサウンドの作品を発表し続け、世界的な評価を得ました。
映画音楽の分野では、『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞音楽賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など、数々の賞を受賞されています。また、『LIFE』『TIME』などの舞台作品や、韓国・中国での大規模インスタレーション展示など、アート界との越境も積極的に行いました。環境や平和問題にも深く言及し、森林保全団体「more trees」を創設。さらに「東北ユースオーケストラ」を設立し、被災地の子供たちの音楽活動を支援されました。2023年3月28日に逝去されています。


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