推薦の言葉
「ボクシング小説の名品がここに誕生した。読めばわかる」
――夢枕獏氏(作家)
「ボクサーとは常にハングリーな存在であるが、それは空腹という意味だけではない。求めているのだ。今の自分では足りない、現状では満たされない何かを。まるで自分の内側にぽっかりと空いた穴を埋めるかのように、満たされることのない渇きを抱えながら生きている。本書は、愚直で、時に危うい男性としてのボクサー像を鮮明に描き出している。元ボクサーとして、私は食い入るように読み終えてしまった」
――村田諒太氏(元WBAミドル級スーパー王者・ロンドン五輪ボクシングミドル級金メダリスト)
あらすじ
主人公の五十嵐遼馬は、言葉が喉の奥でつっかえ、想いが胸の底で燻るため、昔から会話が苦手でした。地元を離れて東京でひっそりと生活する遼馬は、ある日、仕事帰りに通りかかった「須郷ボクシングジム」の熱気に引き寄せられ、入会します。
当初は孤独を埋めるようにジムに通っていましたが、トレーナーの高矢明から「ボクシングは対話だ」と教えられ開眼。リングでの駆け引きを通して、自らの拳(おもい)を主張する喜びに目覚めていきます。プロボクサーとして歩み始めた遼馬の前に立ちはだかるのは、悪霊(ピーポープ)を背負うタイ人ボクサー、サクチャイ・プラガヤットです。言葉も国境も超え、互いの存在を懸けて激突する二人の拳の対話が描かれています。この世界には、殴り合うことでしか辿り着けない場所があることを感じさせる、魂を揺さぶる青春拳闘小説です。
著者コメント
岩井圭也氏は、「言葉によるコミュニケーションが主流の時代に、言葉ではない対話の形を描きたいと思いました。永遠にわかりあえないのに、それでも理解しようと試みる姿を見守ってもらえたら幸いです」とコメントしています。
著者紹介:岩井圭也氏

1987年生まれ、大阪府出身です。2018年に『永遠についての証明』で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビューしました。その後も、2023年には『最後の鑑定人』で第76回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補、『完全なる白銀』で第36回山本周五郎賞候補となりました。2024年には『楽園の犬』で第77回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補、『われは熊楠』で第171回直木三十五賞候補に選出されています。さらに2026年には、『汽水域』で第28回大藪春彦賞候補、「横浜ネイバーズ」シリーズで第11回吉川英治文庫賞候補となるなど、多数の文学賞にノミネートされています。近著には『真珠配列』『あしたの肖像』があります。
書籍データ
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タイトル:『拳の声が聞こえるか』
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著者名:岩井圭也
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発売日:2026年3月18日
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造本:四六版三方断ちカバー
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定価:2,310円(税込)
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ISBN:978-4-10-356411-9


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